トラストの収用問題

トラストの収容問題を訴えるチラシ

東京都の西のはずれにある
日の出ごみ処分場で起きていることを
知ってください。

 あなたは「日の出町」を知っていますか。豊かな森に囲まれた、のどかな、いいところです。歩いていると、この町に巨大な2つのごみ処分場があることすら忘れてしまいます。

 98年4月に開設した2つ目の二ツ塚処分場では、いま、第1期工区内でごみの埋め立てをしながら、第2期工区、第3期工区と工事が進んでいるところです。その第2期工区内に、私たち2800人の「日の出の森・トラスト共有地」があり、日の出の森を愛する人々の心のよりどころ、日の出の運動のシンボルとして存在しつづけています。

 このトラスト共有地が、いままさに、石原東京都知事によって強制収用(行政代執行/公権力で取り上げる)されるかもしれないという、緊張した局面を迎えています。

 日の出の森は都民の水源地です。そこに1984年からずーっと、ダイオキシンや重金属類などの有毒物質が大量に含まれたごみ(焼却灰・飛灰・破砕プラスチック)が毎日10トントラック100台近くも埋め立てられています。三多摩26市1町360万人のごみです。

 すでに埋め立てが終了した1つ目の谷戸沢処分場と現在稼働中の二ツ塚処分場では、汚水漏れと焼却灰飛散による、周辺環境の水・空気・土壌汚染がおきています。汚水漏れというのは、ごみからでる毒水をさえぎるために処分場の底に敷いた厚さ1.5ミ リの遮水シートが破れ、毒水がしみ出て地下水を汚染していることです。それでも、処分場を管理運営する処分組合(東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合) は、お金と時間がかかりすぎることを理由に汚水漏れの原因究明を放棄し、「周辺環境に特段の影響はない」と無責任な発言を繰り返しています。周辺住民の不 安が解消されることはありません。

  さらに、つい先日、処分組合は処分場の延命を目的に、焼却灰をセメント化する施設を二ツ塚処分場内に建設すると発表しました。このセメント、「エコセメン ト」とは名ばかりで、安全性や採算性において多くの問題があります。処分組合は地元日の出町に莫大なお金をばらまいて、やりたい放題。「処分場は2ついら ない」といっていた日の出町も、お金欲しさに第2処分場どころか第3処分場といえるエコセメント工場まで受け入れてしまったのです。

  「ごみを処理・処分する」、この1点しか頭にない処分組合には、日の出処分場問題を解決しようとする意志も能力もありません。ですから、私たちは、処分組 合を指導監督する立場にある石原都知事に対して、住民参加で汚水漏れの原因究明や周辺環境のダイオキシン調査を行い、周辺住民の健康への不安や行政への不 信感を取り除くこと、トラスト共有地の権利者と会って話をすること、ごみ問題の根本的解決のために製造者責任を含む条例づくりなど、ごみ行政の大胆な転換 を図っていくことを求めています。

  公共事業を優先する行政にとって、強制収用というかたちで、「日の出の森・トラスト共有地」を無理やり奪うことが、いちばん簡単な方法だろうと思います。 しかし、それでは何も問題は解決しないし、日の出処分場からの汚染・被害をいたずらに広げるだけです。石原都知事には、都民の命を守る責任者として、本来 の意味の「公共」とは何かを考えて行動してもらいたいものです。 

2000年5月 都庁前にて

日の出の森・トラスト運動/日の出アピールプロジェクト