第12回 多田謡子反権力人権賞を受賞!

日の出の森・トラスト運動が第12回 多田謡子反権力人権賞を受賞!

 1986年12月、29歳の若さで急逝された多田謡子さんの弁護士として活動は、あらゆる差別、抑圧を憎み、国家権力による弾圧を弾劾するものでした。人権を擁護する闘いを、引き継いで闘い続けるために、1989年「多田謡子反権力人権基金」が設立されました。

 そして、多田謡子さんが真底求めた平等で自由な社会を一日も早く実現してゆくために、自由と人権を擁護するために活動している個人または団体に贈られるのが多田謡子反権力人権賞です。この誇り高き賞を、「日の出の森・トラスト運動」に授けたいとのうれしい報せが飛び込んできました。20世紀最後の年の受賞に意味深いものを感じます。たとえトラスト共有地という「かたち」がなくなったとしても、この運動は21世紀へつないでいきましょう。

第12回 「多田謡子反権力人権賞」受賞理由

 「日の出の森トラスト共有地運動」は、西多摩郡の日の出町につくられようとしたごみの最終処理場に対して、かけがえのない自然や未来のいのちを脅かさないための真のごみ問題解決に向けて、非暴力直接行動でさまざまなかたちでの闘いを繰り広げてきました。

 日の出町に東洋一といわれた谷戸沢処分場ができたのは1984年ですが、1992年にはそこに敷かれた1.2ミリのゴムシートがやぶれて地下水を汚染することが指摘され、第二処分場への反対運動が始まったのです。真相究明と情報公開を求める住民に対して東京都三多摩地域廃棄物広域処分組合は誠実に安全性を説明するどころか恫喝と懐柔で事業を強行してきました。ダイオキシンや砒素、六価クロムなどあらゆる毒物が土壌や地下水を汚染し、住民や自然を侵しています。そして未来にこの公害のツケを回すことは許されません。「日の出の森トラスト共有地運動」は、1994年末に第二処分場用地内に土地を取得し、2800名以上の人がトラスト共有地としてその権利者となりました。しかし本年10月10日、東京都は強制代執行を強行し、トラスト共有地を奪い取ったのです。この代執行の最高責任者である石原都知事は、「ああいうちゃちな反対運動をやったって……」と言ったと伝えられています。

 当運営委員会は、ごみ問題の根本的解決を生き方の問題として捉えてこられた「日の出の森トラスト共有地運動」の活動に共感と敬意を表し、かつ今後の更なる闘いへの支援の意を込めて同共有地運動を受賞者に選出しました。